国語科の緒方です。
年齢のせいでしょうか、最近、「枯れた花」とか「死んだ虫」などに心を打たれ愛でることが多くなりました。なにか神々しい姿のように感じられる…、というよりも美しくさえ見えるのです。
若者のことを「青二才」とか「まだまだ青い若造」とか言う表現がありますが、花で言えば咲いているなんてまだまだ青い。花は咲き終わって枯れてこそ本当に美しい姿なのです。それから種をまいて土に還るまで、まだまだ先が長いのですから。
虫にしても生きているうちはまだまだ青い。骸をさらして初めて一人前で、しっかりと一生を生き切った美があるように感じて止みません。命を次の代に継ぐ役割をはたした立派な姿ですから、ご苦労様、よく頑張りましたねと声をかけたくなるほど愛おしくなります。
少しおおげさですが、生き物として一番出世した晴れ姿が、枯れた花であったり死骸となって転がっている虫であったりするのではないでしょうか。
そう考えると、人間の場合も、棺の中で眠る姿や焼かれて骨になり壺に納まった姿もすべて、尊く・神々しく・愛おしく・美しく・素晴らしいものであるということが腑に落ちるのです。
この記事を書いた人
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担当科目:英語・国語
担当校:伊勢原校・成瀬校
理系が得意な私は医学部志望でしたが、小学校の教師になるために文系に転向して初等教育学科に進学。なぜか新聞社の内定をもらいましたが、選んだ道は塾講師。それから早30年。人生、何があるか分かりません。だから、若いうちは幅広く勉強することが大切だと思います。いろいろなことを吸収して、自分を磨きましょう。
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