今日は朝からペンゼミの講師全員で、高校入試の報告会に行って来ました。

多くの塾から自己開示得点が続々と集まってきており、それらの数値をもとに、今年の入試でいったい何が起こったのかを検証するのが、今日の勉強会の主なテーマです。

ペンゼミの講師は3月から6月にかけて、何度もこういった会に参加して入試の動向をつかみ、次の学年を指導する際の参考にしています。

今日の会の主催は、全県模試という入試の模擬試験を作っている会社です。

もう来年の入試に向けて、どのような模擬試験を実施するのか決まっているようです。さすがに対応が素早いですね。

 

会の最後で「合格率80%」という数字についてのコメントがありました。

模擬試験の結果にプリントされた高い合格率を見ると、つい安心してしまう方がいます。絶対に合格すると思いこんでしまったり、安全だから塾の勉強を減らそうとしたり…。

でも、その人は、合格率の数字が伝えていることを正しく受け取ってはいません。

「合格率80%」というのは、確かに「同等の学力の人が10人受けたら8人が合格する」という意味です。しかし、逆に言うと、「同等の学力の人が10人受けたら2人は不合格になる」という意味でもあるのです。ですから、どんな模擬試験だって「合格率100%」と判定しているものはありません。絶対に合格するなんて言い切れないからです。定員割れでもない限り、安全な入試などありません。

 

ロシアンルーレットで考えれば、より具体的にわかるのではないでしょうか。

例えば「合格率80%」というのは5回に1回の割合で不合格になるとすると、あぶない確率が5分の1です。すると、5発弾が入るピストルの弾倉に1発だけ実弾を入れて残りの4つを空砲にした状態と同じだと考えられます。

いかがでしょう。まるで違って見えませんか。命を失う確率が5分の1なんて、あまりにも危険ですね。「合格率80%」っていっても、けっこう心細い数字に思えてきました。

ということは、「高校に落ちても命がなくなるわけじゃないのだから頑張って勝負!」と言って励ますのも、ちょっと考えものなんですね。

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この記事を書いた人

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緒方克彦
担当科目:英語・国語
担当校:伊勢原校・成瀬校

理系が得意な私は医学部志望でしたが、小学校の教師になるために文系に転向して初等教育学科に進学。なぜか新聞社の内定をもらいましたが、選んだ道は塾講師。それから早30年。人生、何があるか分かりません。だから、若いうちは幅広く勉強することが大切だと思います。いろいろなことを吸収して、自分を磨きましょう。